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* [[http://gwwiki.icrr.u-tokyo.ac.jp/JGWwiki/KAGRA/Subgroups/DET/Meet/Agenda201400624?action=AttachFile&do=view&target=detchar1406.pdf | Correlation and Independence (Shuhei Mano)]] |
Correlation Analysis between environmental channels
Project description
KAGRAには重力波チャンネル以外に環境チャンネルが1万程度の補助チャンネルの設置が予定されている。 本研究ではそれらの補助チャンネル同士の相関を取ることによって、補助チャンネルや重力波チャンネルに混入したノイズ源の特定ならびに混入したノイズがチャンネル間を伝搬メカニズムするメカニズムを明らかにすることを目的とする。
ノイズが伝搬するメカニズムは一般には線形または非線形メカニズムが考えられるが、過去の重力波検出器診断(detector characterization)では主に線形メカニズムの特定に重きを置いていた。本研究ではさらに踏み込んで、非線形なメカニズムをも明らかにできるような相関解析を目指している。 それらのメカニズムを解き明かすための手段として、ピアソンの積率相関係数(Pearson)とMaximum Information Coefficient(MIC)を用いる。前者は線形的な相関を明らかにし、後者は線形以外の相関をも明らかにすることができる。
それぞれの相関解析手法で相関の強さを表す相関値は単純に大小を比較することができない。そこで、非線形相関をも含んだアップコンバージョンノイズのノイズモデルに沿ってシミュレーションデータを生成し、それぞれの相関解析を行い、得られたreceiver operating characteristic(ROC) curveの比較を行った。このノイズモデルではエンドミラーの奥にある散乱体の変動が大きくなるにつれて、主干渉計信号と散乱体の振動が無相関〜線形相関〜非線形相関と発展して行くのが特徴である。また、主干渉計信号は、ノイズモデルに基づいて生成したアップコンバージョンとVirgoのnoise budgetに沿うように生成した雑音を足し合わせ、生成した。
得られたROC curveからは主干渉計信号と散乱体の振動の相関関係は、
- 散乱体の振動が小さいときは線形相関のため、PearsonでもMICでも検出することができた。
- 散乱体の振動が大きいときは非線形相関となり、Pearsonではまったく検出することができないが、MICでは検出することができた。
MICは、これまで見つけることができなかった非線形相関を検出することができるツールであり、地上重力波検出器で感度を制限しうるアップコンバージョンノイズに対しても応答し、取り除くことが可能であることを示した。解析結果は論文としてまとめ、投稿中である。
Project schedule and Task List
1タスクの定義は1週間程度で終わらせることができる研究
他研究グループのDetector Characterizationによる先行研究の把握
Hot correlation mapの作成
- テストデータの作成, Haskell上でのデータのIO(1タスク)
- ピアソンの積率相関係数の計算を行う関数の作成(1タスク)
- 2つのチャンネルデータを読み込み、あるデータ長Nについてデータの相関係数を求める。 チャンネル間に混入したノイズが同時刻だけ限らないので、相関係数を計算する開始時刻をずらして計算を行い、2つのデータの中で相関係数の最大値を求める(2タスク)
- HTMLを用いて表形式で相関マップ(Hot correlation map)の作成する。横軸と縦軸がchannel名(データの名前)、各channel名がクロスするセルに相関係数の値を書き、わかりやすさのためにその値の大きさを色合いで表現する (1タスク)
- 上項目をHaskellの関数として作成する、入力 相関値のテーブル、出力はhtmlソース(1タスク, ~7/14)
- それぞれのデータがガウシアンの場合は、ピアソンの積率相関係数の分布はデータ数をnとして自由度(n-2)のt分布に従うことが知られている。しかしデータがガウシアンでない場合の分布は計算されたピアソンの積率相関係数の分布は簡単にはモデル化することができないと予想される。そこで、過去の計算した相関値からcumlativeには何%の位置なるのかを計算して、評価したい。このような手法を用いることで、例えばchannel1とchannel2の相関値R_12とchannel1とchannel3の相関値R_13は直接は比較することはできないが、全体の何%に所属しているかで相関があるorないを評価することができる。
-> 間野さんより、permutation testを用いてはどうかというとともに、C言語で書かれたサンプルコードをいただいた。
- permutation testについては理解できたのでこれをHaskellで実装する(1タスク)
混入したノイズの同定
- upconverted noise に関する先行研究の理解