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= KAGRA坑内での作業に関する諸注意 =
KAGRA坑口駐車場エリアおよび坑内において作業を行う業者様は、以下の資料と説明をよく理解したうえで行ってください。
= KAGRAクリーンルーム内作業指南 =
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== (1)KAGRA安全規則 ==
[[https://www.dropbox.com/s/fn6497uxm7ghb93/SafetyRule_J_20170526.pdf?dl=0 | 「KAGRA安全規則」]] を読み、尊守してください。([[https://www.dropbox.com/s/zygtvaf5h52oyb8/SafetyRule_E_20170526.pdf?dl=0 | English Version]] )
クリーンルームの作業において大事な点は二つあり、「最大の発塵源は人間である」と、「風の流れを常に把握する」で、これを常に意識しながら、汚したくない物に対する汚しにくい作業者の位置取りが大事になります。これだけは各作業者の努力にかかっていますので、お願いいたします。
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== (2)KAGRA安全講習資料 ==
KAGRAでの作業開始前に必ず、[[https://www.dropbox.com/s/9y7go6w2tjrmd7j/KAGRA%E5%AE%89%E5%85%A8%E8%AC%9B%E7%BF%92.pdf?dl=0| 「KAGRA安全講習」]]をKAGRA側担当者から受講してください。
クリーンスーツの下は、原則、支給される低発塵性下着を着用すること。低発塵性下着は、一人二着分支給され、その洗濯は、個人の責任で行うこと。返却の必要はありません。
Line 10: Line 7:
KAGRA側担当者は、原則KAGRA側の作業発注者です。場所・時間は担当者と決めてください。 ----
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== (3)坑内に、大型車、クレーン車を入坑させる場合の注意 ==
物資の搬入は、原則はKAGRAの跡津坑口からです。どうしてもYエンドに大物や精密機器を入れる必要があり、神岡鉱業社の東茂住坑口から入れたほうがいいと思われる場合は、KAGRA側担当者と(10)の古田・早河にご相談ください。
== <span style="color:red"> (1) Cryostatブース(IEXYC)の場合</span> ==
IEXYCのクリーンルームは3カ所に分かれており、それぞれの場所の名前とFFUと空気の流れは以下の通りです。
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[[https://www.dropbox.com/s/i4tpbpx638t9ps7/%E9%87%8D%E5%8A%9B%E6%B3%A2%E8%A6%B3%E6%B8%AC%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%96%BD%E8%A8%AD%E6%A1%88%E5%86%85%E5%9B%B3.pdf?dl=0 |KAGRAの跡津坑口へのアクセスマップ]] です。 (a) 1階Cryostat室:KOACH 12台、その両サイドにULPA-FFU 10台。
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国道41号線からKAGRA坑口へ通じる道は、坂道でかつ曲がりくねっており、長さやホイルベースにも依存しますが、おおむね4トン車程度まで通過できます。実際に通過可能かどうかは、業者さまの責任でご確認ください。 KOACHのスイッチは、それぞれのKOACHの背面にあり、どれを押しても12個全部がON/OFFします。ULPAスイッチは、ULPA-FFUと同じ面の集合スイッチとしてあります。
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KAGRAの駐車場からKAGRA中央実験室に通じるアクセストンネルで通過可能領域を示した[[https://www.dropbox.com/s/rbbv78gcqsu8q5b/KAGRA%E3%83%88%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E9%99%90%E7%95%8C%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%BA.pdf?dl=0 | 「KAGRAトンネルトラック限界サイズ」]]を守ってください。経験上、4トンボックス車両は高すぎて通過できないと考えてください。平台車が基本です。 清浄空気は、KOACHからISO Class1の平行流(240 m3 /min)、ULPAからは各列ISO Class4程度の拡散流(100 m3 /min)が逆側に向かって流れます。クライオスタットにあたるまでは平行流が維持され、逆側は、乱れていると思いますが、風圧が大きいため、逆側の壁シートにぶつかった風は、両サイドに分かれて外に向かって吹き出しています。よって汚れもこの流れに乗って流れていくと思われます。
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特に冬場(おおむね11月下旬から3月上旬)は、道路の凍結や、積雪による道幅の狭小化で、チェーンのない大型車両は、登坂不可になることがしばしばあり、もしスタックすると、他の研究グループに多大の迷惑を掛けますので、そのような事態は避けてください。 (b) 階段前室:ULPA-FFU 6台。ULPAスイッチは、エンド側に集合スイッチとして設置。
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中央駐車場でのトラックのエンジンの稼働時間は、CO発生と滞留防止のため、最小限でお願いします。同時に、駐車場に備え付けの換気ファンを稼働させてください。その運転方法は、[[https://www.dropbox.com/s/hv4uqdleqcruxca/%E6%8E%92%E6%B0%97%E8%A8%AD%E5%82%99%E5%8F%96%E6%89%B1%E8%AA%AC%E6%98%8E.pdf?dl=0 | 排気設備取扱説明]]を見てください。 天井から120 m3/min の拡散流で内圧を高めていますが、1F部分の一部は(a)から外へ向けての風圧が支配的です。
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== (4)KAGRA所有の坑内重機、または持ち込み重機の利用の注意 == (c) 2階十字管室:ULPA-FFU 8台。ULPAスイッチは、エンド側で(b)と一体。
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KAGRA坑内では、エンジン重機は一切使用不可です。電気重機のみです。 天井から160 m3/min の拡散流で内圧を高め、2F部のデッキと(b)階段部にも流れ込みます。
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KAGRA側には、中央実験室の清浄空間に、「リーチフォーク」、「牽引車(大・小)」、「高所作業車(6m)」があります。「牽引台車(4m長、4トン)」・「ウインチ付牽引台車(4m長、4トン)」 がKAGRA中央駐車場に置かれています。「電動運搬車 T3(積載100kg)」が中央駐車場(Xアーム用)とYアームに置かれています。 すべて運転されていることを確認してください。運転状況確認は、KOACHの場合は、背面の青ランプ、ULPAの場合は、スイッチの点灯とFFU下のオレンジのランプです。風の流れは、(a)(c)で直接外に出て行く部分以外は、(b)の内圧が一番弱いので、(a1F)→(b1F)→外、(c2F)→(b1F)→外の流れが期待されます。
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使用する場合は、事前にKAGRA側担当者に申請し、かつ(5)の「入坑申請ホームページ」にも記載してください。多数の利用者がある場合は、時間調整に協力してください。希望に添えないこともあります。 === (i)入室準備 ===
入室準備室が、(a)の下流側のサイドに着替え室が用意されているので(未準備)、原則ココのみから内部に侵入すること。
入室準備室は、3ゾーンに分かれており、(ア)荷物・衣服保管エリア、(イ)着替えエリア、(ウ)ブラスター等洗浄エリアです。
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もし、業者様が、これらの機器をKAGRA実験室内(中央とエンド)で使用する場合は、床養生を必須とします。さらに、実験室外の駐車場などで利用し、実験室内に返却する場合は、駐車場の大扉前にも床養生を行い、その上で、タイヤ車両についた泥を水洗いとふき取り清掃の後、これも床養生を行った前室に移動させ、実験室Aの指定の場所に返却し、安全停止措置を行った後、充電を開始してください。特に中央の前室や実験室Aに滴水や泥よごれがついた場合は、すべて清掃してください。 (ア)にハンガーや棚があるので、ここに、そとからの荷物や着替え後の衣服を保管すること。(イ)着替えエリアは不透明なシートで覆われた、空間になっているので、ここで、クリーンスーツに着替えること。ここでは、インナー手袋はつけてもいいが、クリーンニトリル手袋はつけないこと。(ウ)にクリーン手袋が保管されているので、ここからとって着用すること。着用後、クリーンな空気の出るブラスターがあるので、ブラスターの空気流が、下流に向かうように、体を回転させながら全身をまんべんなく吹き、ダストを吹き飛ばす作業をすること。
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== (5)入坑事前準備と入退坑時の注意 ==
日々や週間のKAGRA坑内への入坑申請は http://gwcenter.icrr.u-tokyo.ac.jp/inout からお願いします。
=== (ii)Cryostat 内作業の留意点 ===
Cryostat内作業は、原則、両サイドの蓋をあけ、ISO Class1の空気が抜ける形で行うのが望ましい。それは、人からの発塵が、Cryostat内部で滞留するからである。難しい場合は、精密空調などで内部から外部への空気の流れを作っておくこと。
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特に、荷役による大型車両の入坑がある場合は、その時間帯について十分KAGRA担当者と打ち合わせ、申請にも記してください。この情報は、KAGRA研究者の毎日の朝礼で確認される重要な情報ですので、コメントなどあれば、細かくお願いします。 Cryostat内作業開始前に、Cryostat内側面や底面にダストが滞留していないか確認すること。あった場合は、ふき取るか、ふき取りでは厳しいくらい広範囲に散乱している場合は、輻射シールド側のどこかのポートを開放し(決めてください)、そこから吸引ファンで空気を吸いながら、ブラスターで、その吸引ポートに向けて吹き飛ばし作業を行うこと。吸引ファンの空気は、クリーンブース外に誘導すること。この時、侵入開口部は、シートなど少し隙間が残る程度に多い、内部の確実な空気の流れを確保すること。
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最初の作業開始前に、坑内連絡用のPHS電話(期間が長い場合は充電器)と入坑管理ICカードをKAGRA側から必要数配布します。神岡町東茂住の北部会館横のKAGRA解析棟の事務室まで取りに来てください。そのKAGRAでの使用方法は、[[https://www.dropbox.com/s/zdo8moizqpwbx2x/KAGRA%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%89%E5%BC%8F%E5%85%A5%E5%9D%91%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0.pdf?dl=0| 「KAGRA入坑カードシステムマニュアル」]]をご参考ください。 ----
== (2) IEXYAブースの場合 ==
IEXYAのFFUは、通路側に10台のULPA-FFU (200 m3/min)が垂直配置されており、ULPA-FFUのスイッチは、ULPA-FFUが据え付けられている壁構造体の背面端部にあります。よって、空気の流れは、その壁面から、相対する壁に向かってが期待されますが、拡散流なのできれいな流れは期待できません。床は、作業前にステンレス板が敷き詰めてありますので、作業前は、クリーンモップ等で清掃してください。
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業者様が、早朝最初の入坑グループになることがよくあります。その場合、KAGRA坑口シャッターの開け方等については、KAGRA事務室かKAGRA側担当者にお聞きください。 === (i)入室準備 ===
前室に相当するものがありませんので、可能な限り、真空タンクの側面蓋が閉じられていることを確認の上、真空タンクにかぶらない領域に設置されたすのこの上で、クリーン服への着替えをしてください。衣服は、クリーンブースの外にあるハンガーにかけてください。再利用するクリーンスーツは、クリーンルーム内のハンガーにかけてください。埃を飛ばすブラスターもありませんので、現状クリーンスーツを着たら、コロコロで体を清掃してください。女性は、クリーンルーム外直近に簡易着替えテントを設置し、そこで着替えていただいて、クリーンルームに入ってください。
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業者様がKAGRA坑内から退坑される最後のグループになった場合は、KAGRA坑口シャッターの閉止をお願いする場合があります。その場合も、KAGRA事務室かKAGRA側担当者にお聞きください。 === (ii)真空タンク内作業の留意点 ===
IEXYA真空タンク内作業は、原則、両サイドの蓋をあけ、ULPA生成空気が抜ける形で行うのが望ましい。
IEXYA真空タンク内作業開始前に、IEXYA真空タンク内側面や底面にダストが滞留していないか確認すること。あった場合は、ふき取るか、ふき取りでは厳しいくらい広範囲に散乱している場合は、どこかのポートを開放し(決めてください)、そこから吸引ファンで空気を吸いながら、ブラスターで、その吸引ポートに向けて吹き飛ばし作業を行うこと。吸引ファンの空気は、クリーンブース外に誘導すること。
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== (6)坑内作業服装に関する注意 ==
坑内は、ISO Class 6~7程度の清浄空気で満たされていますので、実験室内での作業においては、清浄な靴と服装(内装用の衣服)か、それができない場合は、簡易クリーンスーツの着用をお願いします。簡易クリーンスーツは、ご用意ください。但し、現在KAGRA実験室内は温度が高いため、適宜服装で御調整ください。飲食は原則禁止ですが、水の飲料だけは許可しています。
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== (3) PR、BSブースの場合 ==
PRエリアのクリーンルームはULPA-FFU群的に5カ所に分かれており、それぞれの場所の名前とFFUと空気の流れは以下の通りです。
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作業場がYアームの場合、どうしても一時的に中央実験室を靴を携帯して通過する必要があります。その場合は、簡易クリーンスーツの着用は免除しますが、靴や服装からの発塵や滴水、汚れの脱落にご注意ください。靴は、ビニール袋などに入れて運んでください。 (PR-MCF) MCFエリア:16台(320 m3 /min 拡散流)
スイッチは、MCFタンクのMCE側(ブース外)にあります。全体一括強制駆動スイッチと個別スイッチがあります。
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== (7)クリーンブース内を通過して荷運搬する場合の注意 ==
中央のIXYCクリーンブース、XY両エンドのEXYCクリーンブースの片側は、物資運搬のため通過できる構造になっていますが、通常ISO Class 3程度の非常にクリーンな環境が保たれ、床清掃もされています。
(PR-MMT) MMTエリア:12台(240 m3 /min 拡散流)
スイッチは、MMTタンクのMCE側(ブース外)にあります。全体一括強制駆動スイッチと個別スイッチがあります。
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もし、物資を通過運搬する場合は、通路となる空間を新品・清浄なシートでトンネル状に囲い、床も新品・清浄なシートで養生をし、簡易クリーンスーツと清浄な靴を着用したうえで運搬すること。通過する物資の汚れは、駐車場や実験室手前でよく落としておくこと。KAGRA側の担当者か(10)の古田・早河の立ち合いの上行うこと。 (PR-PR) PRMエリア:12台(240 m3 /min 拡散流)
スイッチは、PRMタンクのMCE側(ブース外)にあります。全体一括強制駆動スイッチと個別スイッチがあります。
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== (8)トイレ・水の使用に関する注意 ==
KAGRA坑内外、坑口ファン小屋内外のいかなる蛇口からの水であっても、「飲めません!」。各自飲料水のご用意お願いします。
(PR-PR3) PR3エリア:16台(320 m3 /min 拡散流)
スイッチは、PR3タンクのMCE側(ブース外)にあります。全体一括強制駆動スイッチと個別スイッチがあります。
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坑口のトイレは、屋外に設置されている仮設トイレをご使用ください。 (PR-Pre) 着替え・保管前室:2台(40 m3 /min 拡散流))
常時運転です。スイッチは無く、コンセント直差しです。床テープで、すのこのある着替え領域とクリーン領域が示されているので守ること。
PR3エリアからの清浄空気が流れ込むようにもなっているので、クリーン領域が、PR3エリアに近い側、遠い側(入り口)が着替えエリアになります。
Line 61: Line 70:
坑内のトイレの内、中央駐車場のトイレのご使用は、ご遠慮ください。 BSエリアのクリーンルームはULPA-FFU群的に3カ所に分かれており、それぞれの場所の名前とFFUと空気の流れは以下の通りです。
Line 63: Line 72:
坑内両エンドには、「緊急用のトイレ」があります。これは、スポーツ大会や災害用で使われる「袋・薬剤処理タイプ」のトイレです。緊急時以外は使用しないでください。
もし使用した後は、必ず坑外に持ちだし、業者様の責任で捨ててください。
(BS-PR2) MMTエリア:20台(400 m3 /min 拡散流)
スイッチは、PR2タンクのIYC側(ブース外)にあります。全体一括強制駆動スイッチと個別スイッチがあります。
Line 66: Line 75:
坑内外で濁水・汚水の発生は禁止です。 (BS-BS) PRMエリア:20台(400 m3 /min 拡散流)
スイッチは、BSタンクのIYC側(ブース外)にあります。全体一括強制駆動スイッチと個別スイッチがあります。
Line 68: Line 78:
== (9)ゴミの処理 ==
ゴミは原則すべて持ち帰りとします。坑内のゴミ捨て場には捨てないでください。
(BS-SR2) SR2エリア:16台(320 m3 /min 拡散流)
スイッチは、SR2タンクのSR3側(ブース外)にあります。全体一括強制駆動スイッチと個別スイッチがあります。
Line 71: Line 81:
== (10)KAGRA側の担当者 ==
なにか疑義が乗じた場合は、まずは、対応しているKAGRA側の担当者と連絡をとり、指示に従ってください。

担当者が捕まらない場合は、KAGRA坑内環境管理者として 建設マスターの資格を有する古田()、及び早河()が巡回していることが多いので連絡してください。

また、この二人より諸注意を受けた場合は、その指示に従ってください。特に重機・電気関係で質問がある場合も二人に聞いてください。答えられることはその場でお答えします。
(BS-Pre) 着替え・保管前室:1台(10 m3 /min 拡散流)とエアシャワー)
常時運転です。スイッチは無く、コンセント直差しです。エアシャワー手前でクリーンスーツに着替え、エアーシャワーを通過して、SR2領域から中に入ります。
Line 79: Line 85:
== (11)携帯電話通信事情 ==
KAGRA坑口では、一部携帯のキャリアは電波が来ていません。そのほかのキャリアも弱く厳しいです。すこし41号線よりの神岡鉱業社事務室付近まで下ると電波が届きます。
=== (i)入室準備 ===
(PR-Pre)の着替え領域に、ハンガー、クリーン手袋、インナー手袋、モップ材があり、ここで、クリーンスーツに着替えること。クリーン対応ヘルメットが必要な場合は、着用すること。
同じ領域に、ブース内清掃用モップ、及び、そのモップ布材(湿式と乾式両方)、湿式布材を濡らす浄水霧吹き、クリーン対応低発塵ふき取り布もある。

(BS-Pre)の着替え領域に、ハンガー、クリーン手袋、インナー手袋、モップ材があり、ここで、クリーンスーツに着替えること。クリーン対応ヘルメットが必要な場合は、着用すること。
同じ領域に、ブース内清掃用モップ、及び、そのモップ布材(湿式と乾式両方)、湿式布材を濡らす浄水霧吹き、クリーン対応低発塵ふき取り布もある。

=== (ii)PRエリア 内作業の留意点 ===
一階部は、天井高さが2mしかなく、かつ「ブレス」という補助鋼材が1.9mくらいの位置にあるので、少しでも、お立ち台等にのっての作業をする際は、頭をぶつけないように気を付けること。
その危険性がある場合は、クリーン対応ヘルメットを着用すること。

真空タンク内作業開始前に、側面や底面にダストが滞留していないか、LED照明などで照らしてみて確認すること。あった場合は、ふき取るか、底部でふき取りでは厳しいくらい広範囲に散乱している場合は、クリーン対応掃除機で吸い取ること。掃除機の吸入ダクトは、清掃してからタンク内に挿入すること。クリーン対応低発塵ふき取り布は、(e)の領域に保管されている。

真空タンク内で光学機器、特に鏡の設置作業を行う場合は、MCF以外は、なるべく、両サイドを開放し、移動式KOACH(ISO Class 1 FFUで平行流)の空気を、片方の開放部から流入させ、可能なら、空気の流れの下流となる逆開放部から作業をするのが望ましい。

開放部両側からアクセスしたい場合は、片方の開放部で、2台の移動式KOACHの噴出し側を対面させ、衝突流の片方が、真空タンクに入っていくようにすること。
Line 83: Line 103:
== (12)KAGRA事務室連絡先 ==
=== KAGRA事務室住所 ===
=== (iii)PRエリア クレーン作業 ===
真空タンクの上ふたを開放するには、天井クレーンを使用する必要がある。クレーンのリモコンは、クリーンブース内に1個、外に1個あるので、それおぞれの場所にあわせて、それぞれを使用すること。クリーン対応ヘルメットを着用すること。
Line 86: Line 106:
〒506-1205 岐阜県飛騨市神岡町東茂住238 クレーンのフックをブース内に導入するには、天井の3連の開放ハッチの必要部位を空ける必要がある。開放ハッチには、専用の棒で下から押し上げ引き下げできるフックがついているので、それに引っ掛けて行うこと。ハッチは、ダンパーヒンジでその開閉の動きが緩和されるようになっているので急激な開閉は防止されている。VISグループにより、ブース内専用クリーン対応手動ホイストも用意されているので、クレーンフックにそれをさらに追加し、クリーンかつ微動を必要とされる作業に利用することができる。
Line 88: Line 108:
東京大学宇宙線研究所重力波観測研究施設 ブース外部から、クレーンを使用し、内部に物資を導入する場合、3連ハッチの両側の短いフレーム材が外れるようになっているので、それをはずす必要がある。同時に、その部位についている帯電防止シートも取れてしまうので、作業後は、迅速に元に戻すこと。
Line 90: Line 110:
電話:0578 85 2343(事務室) 二階の床材は500kg/m^2 の耐荷重性能があるので、留意すること。
Line 92: Line 112:
=== KAGRA坑口住所 ===

飛騨市神岡町跡津川字大伏平555番

常駐者はいませんので、荷物受け取りの際は、受取人員を用意してください。携帯が通じにくいことも考慮ください。
クレーン操作で、大きな塵埃が上から落ちてくることがあるので、クレーンの懸架物への汚染を避ける場合は、クリーンバッグによる養生が望ましい。

KAGRAクリーンルーム内作業指南

クリーンルームの作業において大事な点は二つあり、「最大の発塵源は人間である」と、「風の流れを常に把握する」で、これを常に意識しながら、汚したくない物に対する汚しにくい作業者の位置取りが大事になります。これだけは各作業者の努力にかかっていますので、お願いいたします。

クリーンスーツの下は、原則、支給される低発塵性下着を着用すること。低発塵性下着は、一人二着分支給され、その洗濯は、個人の責任で行うこと。返却の必要はありません。


<span style="color:red"> (1) Cryostatブース(IEXYC)の場合</span>

IEXYCのクリーンルームは3カ所に分かれており、それぞれの場所の名前とFFUと空気の流れは以下の通りです。

(a) 1階Cryostat室:KOACH 12台、その両サイドにULPA-FFU 10台。

KOACHのスイッチは、それぞれのKOACHの背面にあり、どれを押しても12個全部がON/OFFします。ULPAスイッチは、ULPA-FFUと同じ面の集合スイッチとしてあります。

清浄空気は、KOACHからISO Class1の平行流(240 m3 /min)、ULPAからは各列ISO Class4程度の拡散流(100 m3 /min)が逆側に向かって流れます。クライオスタットにあたるまでは平行流が維持され、逆側は、乱れていると思いますが、風圧が大きいため、逆側の壁シートにぶつかった風は、両サイドに分かれて外に向かって吹き出しています。よって汚れもこの流れに乗って流れていくと思われます。

(b) 階段前室:ULPA-FFU 6台。ULPAスイッチは、エンド側に集合スイッチとして設置。

天井から120 m3/min の拡散流で内圧を高めていますが、1F部分の一部は(a)から外へ向けての風圧が支配的です。

(c) 2階十字管室:ULPA-FFU 8台。ULPAスイッチは、エンド側で(b)と一体。

天井から160 m3/min の拡散流で内圧を高め、2F部のデッキと(b)階段部にも流れ込みます。

すべて運転されていることを確認してください。運転状況確認は、KOACHの場合は、背面の青ランプ、ULPAの場合は、スイッチの点灯とFFU下のオレンジのランプです。風の流れは、(a)(c)で直接外に出て行く部分以外は、(b)の内圧が一番弱いので、(a1F)→(b1F)→外、(c2F)→(b1F)→外の流れが期待されます。

(i)入室準備

入室準備室が、(a)の下流側のサイドに着替え室が用意されているので(未準備)、原則ココのみから内部に侵入すること。 入室準備室は、3ゾーンに分かれており、(ア)荷物・衣服保管エリア、(イ)着替えエリア、(ウ)ブラスター等洗浄エリアです。

(ア)にハンガーや棚があるので、ここに、そとからの荷物や着替え後の衣服を保管すること。(イ)着替えエリアは不透明なシートで覆われた、空間になっているので、ここで、クリーンスーツに着替えること。ここでは、インナー手袋はつけてもいいが、クリーンニトリル手袋はつけないこと。(ウ)にクリーン手袋が保管されているので、ここからとって着用すること。着用後、クリーンな空気の出るブラスターがあるので、ブラスターの空気流が、下流に向かうように、体を回転させながら全身をまんべんなく吹き、ダストを吹き飛ばす作業をすること。

(ii)Cryostat 内作業の留意点

Cryostat内作業は、原則、両サイドの蓋をあけ、ISO Class1の空気が抜ける形で行うのが望ましい。それは、人からの発塵が、Cryostat内部で滞留するからである。難しい場合は、精密空調などで内部から外部への空気の流れを作っておくこと。

Cryostat内作業開始前に、Cryostat内側面や底面にダストが滞留していないか確認すること。あった場合は、ふき取るか、ふき取りでは厳しいくらい広範囲に散乱している場合は、輻射シールド側のどこかのポートを開放し(決めてください)、そこから吸引ファンで空気を吸いながら、ブラスターで、その吸引ポートに向けて吹き飛ばし作業を行うこと。吸引ファンの空気は、クリーンブース外に誘導すること。この時、侵入開口部は、シートなど少し隙間が残る程度に多い、内部の確実な空気の流れを確保すること。


(2) IEXYAブースの場合

IEXYAのFFUは、通路側に10台のULPA-FFU (200 m3/min)が垂直配置されており、ULPA-FFUのスイッチは、ULPA-FFUが据え付けられている壁構造体の背面端部にあります。よって、空気の流れは、その壁面から、相対する壁に向かってが期待されますが、拡散流なのできれいな流れは期待できません。床は、作業前にステンレス板が敷き詰めてありますので、作業前は、クリーンモップ等で清掃してください。

(i)入室準備

前室に相当するものがありませんので、可能な限り、真空タンクの側面蓋が閉じられていることを確認の上、真空タンクにかぶらない領域に設置されたすのこの上で、クリーン服への着替えをしてください。衣服は、クリーンブースの外にあるハンガーにかけてください。再利用するクリーンスーツは、クリーンルーム内のハンガーにかけてください。埃を飛ばすブラスターもありませんので、現状クリーンスーツを着たら、コロコロで体を清掃してください。女性は、クリーンルーム外直近に簡易着替えテントを設置し、そこで着替えていただいて、クリーンルームに入ってください。

(ii)真空タンク内作業の留意点

IEXYA真空タンク内作業は、原則、両サイドの蓋をあけ、ULPA生成空気が抜ける形で行うのが望ましい。 IEXYA真空タンク内作業開始前に、IEXYA真空タンク内側面や底面にダストが滞留していないか確認すること。あった場合は、ふき取るか、ふき取りでは厳しいくらい広範囲に散乱している場合は、どこかのポートを開放し(決めてください)、そこから吸引ファンで空気を吸いながら、ブラスターで、その吸引ポートに向けて吹き飛ばし作業を行うこと。吸引ファンの空気は、クリーンブース外に誘導すること。


(3) PR、BSブースの場合

PRエリアのクリーンルームはULPA-FFU群的に5カ所に分かれており、それぞれの場所の名前とFFUと空気の流れは以下の通りです。

(PR-MCF) MCFエリア:16台(320 m3 /min 拡散流) スイッチは、MCFタンクのMCE側(ブース外)にあります。全体一括強制駆動スイッチと個別スイッチがあります。

(PR-MMT) MMTエリア:12台(240 m3 /min 拡散流) スイッチは、MMTタンクのMCE側(ブース外)にあります。全体一括強制駆動スイッチと個別スイッチがあります。

(PR-PR) PRMエリア:12台(240 m3 /min 拡散流) スイッチは、PRMタンクのMCE側(ブース外)にあります。全体一括強制駆動スイッチと個別スイッチがあります。

(PR-PR3) PR3エリア:16台(320 m3 /min 拡散流) スイッチは、PR3タンクのMCE側(ブース外)にあります。全体一括強制駆動スイッチと個別スイッチがあります。

(PR-Pre) 着替え・保管前室:2台(40 m3 /min 拡散流)) 常時運転です。スイッチは無く、コンセント直差しです。床テープで、すのこのある着替え領域とクリーン領域が示されているので守ること。 PR3エリアからの清浄空気が流れ込むようにもなっているので、クリーン領域が、PR3エリアに近い側、遠い側(入り口)が着替えエリアになります。

BSエリアのクリーンルームはULPA-FFU群的に3カ所に分かれており、それぞれの場所の名前とFFUと空気の流れは以下の通りです。

(BS-PR2) MMTエリア:20台(400 m3 /min 拡散流) スイッチは、PR2タンクのIYC側(ブース外)にあります。全体一括強制駆動スイッチと個別スイッチがあります。

(BS-BS) PRMエリア:20台(400 m3 /min 拡散流) スイッチは、BSタンクのIYC側(ブース外)にあります。全体一括強制駆動スイッチと個別スイッチがあります。

(BS-SR2) SR2エリア:16台(320 m3 /min 拡散流) スイッチは、SR2タンクのSR3側(ブース外)にあります。全体一括強制駆動スイッチと個別スイッチがあります。

(BS-Pre) 着替え・保管前室:1台(10 m3 /min 拡散流)とエアシャワー) 常時運転です。スイッチは無く、コンセント直差しです。エアシャワー手前でクリーンスーツに着替え、エアーシャワーを通過して、SR2領域から中に入ります。

(i)入室準備

(PR-Pre)の着替え領域に、ハンガー、クリーン手袋、インナー手袋、モップ材があり、ここで、クリーンスーツに着替えること。クリーン対応ヘルメットが必要な場合は、着用すること。 同じ領域に、ブース内清掃用モップ、及び、そのモップ布材(湿式と乾式両方)、湿式布材を濡らす浄水霧吹き、クリーン対応低発塵ふき取り布もある。

(BS-Pre)の着替え領域に、ハンガー、クリーン手袋、インナー手袋、モップ材があり、ここで、クリーンスーツに着替えること。クリーン対応ヘルメットが必要な場合は、着用すること。 同じ領域に、ブース内清掃用モップ、及び、そのモップ布材(湿式と乾式両方)、湿式布材を濡らす浄水霧吹き、クリーン対応低発塵ふき取り布もある。

(ii)PRエリア 内作業の留意点

一階部は、天井高さが2mしかなく、かつ「ブレス」という補助鋼材が1.9mくらいの位置にあるので、少しでも、お立ち台等にのっての作業をする際は、頭をぶつけないように気を付けること。 その危険性がある場合は、クリーン対応ヘルメットを着用すること。

真空タンク内作業開始前に、側面や底面にダストが滞留していないか、LED照明などで照らしてみて確認すること。あった場合は、ふき取るか、底部でふき取りでは厳しいくらい広範囲に散乱している場合は、クリーン対応掃除機で吸い取ること。掃除機の吸入ダクトは、清掃してからタンク内に挿入すること。クリーン対応低発塵ふき取り布は、(e)の領域に保管されている。

真空タンク内で光学機器、特に鏡の設置作業を行う場合は、MCF以外は、なるべく、両サイドを開放し、移動式KOACH(ISO Class 1 FFUで平行流)の空気を、片方の開放部から流入させ、可能なら、空気の流れの下流となる逆開放部から作業をするのが望ましい。

開放部両側からアクセスしたい場合は、片方の開放部で、2台の移動式KOACHの噴出し側を対面させ、衝突流の片方が、真空タンクに入っていくようにすること。

(iii)PRエリア クレーン作業

真空タンクの上ふたを開放するには、天井クレーンを使用する必要がある。クレーンのリモコンは、クリーンブース内に1個、外に1個あるので、それおぞれの場所にあわせて、それぞれを使用すること。クリーン対応ヘルメットを着用すること。

クレーンのフックをブース内に導入するには、天井の3連の開放ハッチの必要部位を空ける必要がある。開放ハッチには、専用の棒で下から押し上げ引き下げできるフックがついているので、それに引っ掛けて行うこと。ハッチは、ダンパーヒンジでその開閉の動きが緩和されるようになっているので急激な開閉は防止されている。VISグループにより、ブース内専用クリーン対応手動ホイストも用意されているので、クレーンフックにそれをさらに追加し、クリーンかつ微動を必要とされる作業に利用することができる。

ブース外部から、クレーンを使用し、内部に物資を導入する場合、3連ハッチの両側の短いフレーム材が外れるようになっているので、それをはずす必要がある。同時に、その部位についている帯電防止シートも取れてしまうので、作業後は、迅速に元に戻すこと。

二階の床材は500kg/m^2 の耐荷重性能があるので、留意すること。

クレーン操作で、大きな塵埃が上から落ちてくることがあるので、クレーンの懸架物への汚染を避ける場合は、クリーンバッグによる養生が望ましい。

KAGRA/cleantaskinstruction (last edited 2017-08-10 16:05:37 by miyoki)