------------- ●干渉計帯域特別作業部会第二回ミーティング議事録 ・日時 : 2009/6/9 13:30-17:00(JST) ・参加 : (TV会議) 神田 高橋 和泉 西田 辰巳 川村 安東       (Skype) 新井 宮川 山本(Caltech) 三代木 佐藤 宗宮 麻生 ・議題: 観測対象の検討 (神田) 信号取得方式 (麻生) 到達感度評価 (宗宮/宮川) パラメータの整理など (宮川)    ※ 議論の詳細は下記 ・決定事項, A/I: 観測帯域検討 - 1年間の観測での検出確率などの評価を進める 制御法 - 2つの制御法の雑音など定量的な評価を進める 感度評価 - 振り子のバイオリンモード熱雑音について情報収 集と意見統一 ・資料は   http://gw.icrr.u-tokyo.ac.jp:8888/JGWwiki/LCGT/subgroup/ifo/BW   から入手可 ・次回 : 2009/7/2(Thu) 13:30-17:00 (JST) ------------------ ●以下議論の詳細 === 観測対象の検討 (神田) === BB=Broad Band, DT=Detuned * NSNS Range: BB=185Mpc, DT=250Mpc (バイオリンモードの問題で実際はもっと下がる) * NSNSの初観測にはDTが有利。しかし初観測はNSNSでは無いかもしれない (連続波、LMXB等)。 * その他の物理をやるためにはBBも欲しい。 (DTではKnown Pulsarや、LMXB等を逃す可能性が高い) * 解析部会でもどちらがよいかの議論は収束していない。 * LCGTのminimum successの定義は? 1年観測で最低一つ検出か。 * 観測レンジとイベントレートから、観測期間と検出確率の関係が計算できる。 これが、LCGTの成功確率とも取れる。 * DTの方が観測レンジが高くても、コミッショニングに時間がかかるのなら、 結局BBで早く観測を始めた方が良いかもしれない。 * スケジュールも含めて総合的に判断するべき。 ---- コメント * 100Hz付近にも電波で見えないPulsarがあるのではないか(誕生直後など)。   (安東) * 感度を上げていく過程での観測も考えた方が良いのではないか。(宮川) === 可変帯域制御 (麻生) === * 現在、変調周波数切り替え方式と、別偏光Sub-Carrier注入方式の二つ  を検討中。 ----- 変調周波数切り替え方式 o SRCに共振するSBの周波数を二つ切り替える。 o 一方の周波数では、MIは完全透過し、lsの信号が大きい。  しかし、オフセットによるdetuneの可変範囲は狭い(デフォルト設定) o もう一方の周波数では、MIは一部透過で、ls信号のS/Nは悪い。 しかし、オフセットによるdetune可変範囲が広い。 o 上記二つの状態を使い分けることによって、そこそこ広い範囲でdetune phase を可変にする。 o 最適なdetune phaseを得られる解があるか探索中。 o どのDT phaseをデフォルトとするか(一番欲しいの感度曲線はどれか)、 解析のほうから決めてほしい。 ----- Sub-Carrier注入方式 o MC2前でピックアップした光をAOMで周波数シフトし、偏光を90deg回した後、  メインビームとアラインして干渉計に入射。 o 周波数シフトした光は主にSRCの情報を得る。 o 検討項目: 重力波信号取得法、アシンメトリ無し? DDが使えない、アラインメ ント etc ---- コメント o 散乱光などが怖いので、main-carrierとsub-carrierにかける変調は  周波数を変えた方がよい。(安東、新井) o 位相雑音が怖い。(新井)-> main-carrierとのビートで周波数ロック  するかも。(安東) o アラインメントはWFSを使ってSub-carrierビーム軸にFeedback。(安東) === 到達感度 (宗宮) === * 古典雑音の見積りをしっかりしないと、量子雑音の最適化ができない。 * 山元、安東、宮川、宗宮で古典雑音パラメータのすり合わせ中 * 怪しいパラメータ(要検討): 光学ロス、コーティング吸収、機械ロス * サスペンション熱雑音をきちんと計算すると、100Hz付近にバイオリン  ピークが立つ。これがBinary Rangeを大きく損なう(detuneの意味無し)。 * 宗宮、山元、内山、鈴木でSuspension Thermalの正確な見積り及び  対策を考える。 * とりあえず現在のパラメータで量子雑音最適化を行った(資料参照)。 * Suspension Thermalの影響でBinary Rangeが20%減少 * 1kHz特化のDTでは、ロスを入れるとBBよりも悪化 (DTでは信号SBを片方しか使わない上に、信号SBがリサイクルされて  ロスを多く見るから) * 現在までに、量子雑音最適化の手順は確立できた。 === パラメータ (宮川) === * LCGTのOptickleモデル作成に当たって、各種パラメータを整理中。 Wikiに表を作っているので、埋めていってほしい。 * Optickleモデルと、Loop雑音計算コードをWikiに置いた。  チェックして欲しい。 ---- コメント * 佐藤法でノイズがどのぐらいかまず考えてほしい。(川村) - Optickle Modelでもうすぐ分かる。(宮川) - 5年前に計算した。DCの計算だが大丈夫という結果だった。 ただし、輻射圧の効果は考慮せず。SubSBの扱いが怪しい。(宗宮) === 今後 === o 感度最適化では、パラメータのファインチューンより バイオリンモードなどの大きな対策をまずやる。 o 熱雑音はサスペンションや低温の人達に協力を仰ぐ。 (宗宮、山元+内山、鈴木) o 信号取得は二つの方法の検討を進める。 o 解析面では、LCGTのminimum success達成の可能性をどう上げるか  という観点からの議論を進める。