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<<TableOfContents(3)>>

== 概要 ==
2024/05の一連の測定から,Common Mode Servoの半分以上がMHzで発振していることがわかった.この問題への対処のため,測定結果・原因・対策などを以下にまとめる.

=== 背景 ===
 * [[https://klog.icrr.u-tokyo.ac.jp/osl/?r=29446|2024/05/09の測定]]により,Gr PDH Y のサーボ([[https://gwdoc.icrr.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/private/DocDB/ShowDocument?*docid=5813|S1605813]])から28MHzの信号が出ていることがわかった.
 * 回路を持ち帰って調べたところ,同様の現象が再現できた.
 * [[https://klog.icrr.u-tokyo.ac.jp/osl/?r=29456|2024/05/10の測定]]の測定から,Gr PDH Y の入力にIQ demodulatorの出力が繋がっていると出ることがわかった.ケーブルを疑いBNCを交換(1m → 2m)すると28MHzでのピークは消えた.
 * その後の持ち帰った回路試験により,悪いのはケーブルではなくサーボ自身であることがわかった.サーボの入力段のdifferential driverが発振しやすいAD829を使っているため,'''入力の一方がサーボのGNDに落ちているとそこで発振する'''.
 * [[https://klog.icrr.u-tokyo.ac.jp/osl/?r=29503|2024/05/14の測定]]により,交換したGr PDH Yも発振しており,ケーブルの長さを変えたことで周波数がずれた(28MHz→19MHz)だけであったことがわかった.
  * 坑内にインストールされた9台のサーボについて発振を調べたところ,9台中6台(Gr PDHX/Y, PLL X/Y, Summing node, CARM)が発振していることがわかった.

=== 原因 ===
詳細は[[http://gwclio.icrr.u-tokyo.ac.jp/lcgtsubgroup/electronics/Oscillation%20when%20connecting%20cables%20to%20CM%20Servo%20Input%28in1%2Cin2%29.pdf|霜出さんのレポート]]を参照.

発振の原因は,Common Mode Servoの初段のdifferential driverにある.帯域を広く取るためにAD829というオペアンプを使用しているが,このオペアンプは完全補償型ではなく発振しやすい.このため,differential driverの入力の一端がGNDに落ちていると発振してしまう.

KAGRAのCommon Mode Servoは基本的にはLIGOのデザインと大きな変更はないため,状況はLIGOにおいても同じはずである.しかし,LIGOでは(一部を除いて)Common Mode Servoの入力はdifferentialになっているためにこの問題は回避できていると思われる.一方,KAGRAではほとんどのCommon Mode Servoの入力がsingle endになっているため,入力の負極側がGNDに落ちている.入力信号のGNDとサーボのGNDがずれているならばおそらくこの問題は回避できるが,現状多くの回路はGNDが共通しているため,結果9台中6台(FIB X/YとIMC以外)が発振してしまっている.

(2024/05/16追記)
その後の調査で,differentialの信号をBNCで入れても発振することがわかった.I/Q demodulatorのI/Q outをBNCの芯線を+signal,BNCのGND側を-signalにして入力した場合にも発振した.一方,single endで入れるにしても[[http://gwclio.icrr.u-tokyo.ac.jp/lcgtsubgroup/electronics/Oscillation%20when%20connecting%20cables%20to%20CM%20Servo%20Input%28in1%2Cin2%29.pdf|霜出さんのレポート]]のようにBNCのGND側がちゃんと回路のGNDに落ちていてシールドの機能を果たしていれば発振しない.
Common Mode Servo同士の接続も確認した.ServoのSLOW OUT/FAST OUTのどちらでも,OUTを別のサーボのIN1/IN2に繋ぐと発振する.

== 各ボード詳細 ==
[[KAGRA/Subgroups/MIF/AEL/CMSB|Common Board Servo Board List]]

=== Gr PDH X/Y ===
==== 現状 ====
  * どちらもLSC0 rackにインストールされている.
  * 直前の回路はI/Q demodulatorであり,Front panelのImonをサーボに入力している.この入力はsingle endなので,発振する.
  * I/Q demodulatorにはdifferential endの信号もあり,Rear panelのDsub9ピンから出ている.現状この出力はAA chassisに繋がってデジタルに流れている.
==== LIGOの状態 ====
  * LIGOではI/Q demodulatorの中身の構成がKAGRAと異なる.メインのdemodulator boardの後にBreakout boardがあり,そこでTNC出力でdifferential信号を出せるようにしている.これをCommon Mode Servoに繋ぐため,発振はおそらく起こらない.
==== 対策 ====
 * I/Q demodulatorの信号をdifferentialにしてBNC(or 2pin LEMO)でサーボに入れるようにする?
==== klog ====
 * [[https://klog.icrr.u-tokyo.ac.jp/osl/?r=29446|klog 29446]]: Gr PDH Yでの28MHzピークの発見
 * [[https://klog.icrr.u-tokyo.ac.jp/osl/?r=29456|klog 29456]]: IN1に繋がるケーブルの交換でピークが消えた(ように見えた)
 * [[https://klog.icrr.u-tokyo.ac.jp/osl/?r=29503|klog 29503]]: ループアンテナでサーボ周辺を測定.Gr PDH Xで28MHz, Gr PDH Yで19MHzの発振
 * [[https://klog.icrr.u-tokyo.ac.jp/osl/?r=29568|klog 29568]]: ループアンテナでサーボの出力周辺を測定.Gr PDH X/Yのどちらも50MHzの信号がある


=== PLL X/Y ===
==== 現状 ====
  * どちらもALS1 rackにインストールされている.
  * 直前の回路はPhase Frequency Discriminatorであり,Front panelのOutをサーボに入力している.富山大で作った回路なので回路図とPCBしかなく,シャーシの中身の構成は不明.
  * 出力の端子がSMAなので,おそらくsingle endだと思われる.そうするとPLL X/Yのサーボは発振する.→ PLL Xは28MHzで発振,PLL Yは見当たらない?
  * Phase Frequency DiscriminatorにはRear panelからDsub9ピンが出ている.この出力はAA chassisに繋がってデジタルに流れているので,おそらくdifferentialの信号を出していると思われる.
  * PFD → PLL Xは1mのBNC,PFD → PLL Yは2m以上のBNC.
==== LIGOの状態 ====
  * LIGOではFrequency DiscriminatorはI/Q demodulatorほぼ同じ構成をしている.メインのfrequency discriminator boardの後にBreakout boardがあり,そこでTNC出力でdifferential信号を出せるようにしている.これをCommon Mode Servoに繋ぐため,発振はおそらく起こらない.
==== 対策 ====
 * Phase Frequency Discriminatorの信号をdifferentialにしてBNC(or 2pin LEMO)でサーボに入れるようにする?
==== klog ====
 * [[https://klog.icrr.u-tokyo.ac.jp/osl/?r=29503|klog 29503]]: ループアンテナでサーボ周辺を測定.28MHz16MHzのピークを確認.
 * [[https://klog.icrr.u-tokyo.ac.jp/osl/?r=29568|klog 29568]]: サーボの電源を1つずつ入れてループアンテナでサーボ周辺を測定.PLLXで28MHzのピークを確認.


=== Summing node ===
==== 現状 ====
 * ALS1 rackにインストールされている.
 * 直前の回路はLSC0 rackのGr PDH X/Yであり,各サーボのSLOW OUTがsingle endでSumming nodeの入力にBNCで入っている.
 * 28MHzの発振は確認できず,50MHzの大きなピークを発見.
==== LIGOの状態 ====
 * LIGOではALS CARMは電気ではなく光で和をとっているの状況が大きく異なる.
 * LIGOにも「Summing Node」という名前の回路があり,CARMのCommon Mode Servoの直前に入っているが,中身は一般のCommon Mode Servoとは異なりBoosterなどを外した構成になっている.
 * LIGOのSumming Nodeは2chある.入力はI/Q demodulatorから2つ,Frequency Discriminatorから1つ,デジタルのDACから1つの計4つで,全てdifferential endになっている.
==== 対策 ====
 * TBD
==== klog ====
 * [[https://klog.icrr.u-tokyo.ac.jp/osl/?r=29503|klog 29503]]: ループアンテナでサーボ周辺を測定.28MHz16MHzのピークを確認.
 * [[https://klog.icrr.u-tokyo.ac.jp/osl/?r=29568|klog 29568]]: サーボの電源を1つずつ入れてループアンテナでサーボ周辺を測定.28MHzのピークはなく,50MHzに大きなピークがある.

=== CARM ===
==== 現状 ====
  * ALS1 rackにインストールされている.
  * 直前の回路はI/Q demodulator(IN1)とSumming node(IN2)であり,どちらもsingle endなので発振する.
  * 28MHzに発振を確認
==== LIGOの状態 ====
  * LIGOではCARMサーボの直前はSumming Nodeの各chから来ている.
  * Summing nodeのSUM出力は通常のCommon Mode Servoと同じくsingle endになっている.なので,CARMサーボの入力はどちらもsingle endである.
==== 対策 ====
  * TBD
==== klog ====
 * [[https://klog.icrr.u-tokyo.ac.jp/osl/?r=29503|klog 29503]]: ループアンテナでサーボ周辺を測定.28MHz16MHzのピークを確認.
 * [[https://klog.icrr.u-tokyo.ac.jp/osl/?r=29568|klog 29568]]: サーボの電源を1つずつ入れてループアンテナでサーボ周辺を測定.28MHzのピークを確認.

=== FIB X/Y ===
==== 現状 ====
 * ALS0 rackにインストールされている.
 * 直前の回路はPSL room内のThorlabsのPDで,single endの信号がBNC出力になっている.
 * 回路は発振していない.考えられる理由としては,ThorlabsのPDはAC電源で動くためGNDレベルはACラインからきており,入力信号のGNDがサーボのGND(±18Vの中点)とずれていることがあげられる.--(今後調査するべき.)--した
 * IN1/IN2のGNDと回路のGNDが絶縁されている(>1MΩ)ので発振しない.
==== LIGOの状態 ====
  * LIGOにはない?
==== 対策 ====
  * 発振していないなら特に必要ない--(?)--
==== klog ====
 * [[https://klog.icrr.u-tokyo.ac.jp/osl/?r=29503|klog 29503]]: ループアンテナでサーボ周辺を測定.目立ったピークは出なかった.
 * [[https://klog.icrr.u-tokyo.ac.jp/osl/?r=29568|klog 29568]]: IN1/IN2とOUT2のGND間の抵抗を測定.1MΩ以上の抵抗値なので絶縁されていることを確認.

=== IMC ===
==== 現状 ====
  * IOO0 rackにインストールされている.
  * 直前の回路はIMC REFLの復調信号(IN1)とCARMのFast OUT(IN2).復調はMini CircuitsのpassiveなRF mixer (とLowpass FIlter)でやっている.どちらもsingle end.
  * 回路は発振していないように見える.どちらもsingle endの信号で状況としては発振してもおかしくない.今後調査するべき.
==== LIGOの状態 ====
  * LiGOのIMCサーボの入力はI/Q demodulator(IN1)とCARMのFast OUT(IN2).IN1の方はdifferentialになっているがIN2の方はsingle endのはず.
==== 対策 ====
  * 発振していないなら特に必要ない?
==== klog ====
 * [[https://klog.icrr.u-tokyo.ac.jp/osl/?r=29503|klog 29503]]: ループアンテナでサーボ周辺を測定.目立ったピークは出なかった.

== LIGOでの接続 ==
Common Mode Servoの基本的な構造はKAGRAと変わらない([[https://dcc.ligo.org/LIGO-D0901781/public|D0901781]]).ただし,KAGRAと違いほとんどの入力信号はdifferentialになっている(一部例外あり).

=== Gr PDH X/Y, PLL X/Y ===
LIGOのエンドステーションの配線は[[https://dcc.ligo.org/LIGO-D1100670/public|D1100670]]が詳しい.
{{https://dcc.ligo.org/public/0059/D1100670/011/D1100670-v11.pdf|End Station ISC Electronics Wiring|width=1000}}

"ALS Cavity Locking"がKAGRAでいうところのGr PDHに対応し,"ALS Laser Locking"がPLLに対応する.Gr PDHの直前の回路はI/Q demodulator,PLLの直前の回路はPhase/Frequency discriminatorになっている.

=== I/Q demod, PFD ===
LIGOのI/Q demodulatorはKAGRAのものよりも基板が追加で入っている([[https://dcc.ligo.org/LIGO-D1000181/public|D1000181]]).I/Q demodulator本体([[https://dcc.ligo.org/LIGO-D0902745/public|D0902745]])はLIGOとKAGRAで共通だが,LIGOではI/Q demodulatorのdifferential output (I/Q)をDemodulator Breakout ([[https://dcc.ligo.org/LIGO-D1000184/public|D1000184]])に接続し,フロントパネルからTNCでdifferentialな信号が出せるようになっている.

LIGOのPhase/Frequency discriminator([[https://dcc.ligo.org/LIGO-D1002476/public|D1002476]])はI/Q demodulatorとほとんど構造が同じで,メインの基板がI/Q demodulatorからPhase Frequency Discriminator([[https://dcc.ligo.org/LIGO-D1002471/public|D1002471]])に置き換わっているだけである.従って,フロントパネルからTNCでdifferentialな信号が出せるようになっている.

=== Summing node, CARM, IMC ===
センターエリアの配線は[[https://dcc.ligo.org/LIGO-D1200666/public|D1200666]], [[https://dcc.ligo.org/D1900511/public|D1900511]]に詳しい.

== Meeting ==
TBU

== Reference ==
=== LIGO Circuits ===
 * Common Mode Servo
  * Assembly: [[https://dcc.ligo.org/LIGO-D0901781/public|D0901781]]
  * Main board: [[https://dcc.ligo.org/LIGO-D040180/public|D040180]]

 * Common Mode Summing Node
  * Assembly: [[https://dcc.ligo.org/LIGO-D1200148/public|D1200148]]
  * Main board: [[https://dcc.ligo.org/LIGO-D1200151/public|D1200151]]

 * I/Q Demodulator
  * Assembly: [[https://dcc.ligo.org/LIGO-D1000181/public|D1000181]]
  * Main board: [[https://dcc.ligo.org/LIGO-D0902745/public|D0902745]]
  * Breakout board: [[https://dcc.ligo.org/LIGO-D1000184/public|D1000184]]

 * Phase Frequency Discriminator
  * Assembly: [[https://dcc.ligo.org/LIGO-D1002476/public|D1002476]]
  * Main board: [[https://dcc.ligo.org/LIGO-D1002471/public|D1002471]]

=== LIGO Wiring ===
 * Center Station
  * (OBSOLETE) [[https://dcc.ligo.org/LIGO-D1200666/public|Vertex ISC Electronics Cable Layout]] 1ページ目が比較的見やすい
  * [[https://dcc.ligo.org/D1900511/public|O4 ISC/SQZ Wiring Diagram for Corner Station]] 最新版だがわかりにくい

 * End Station
  * [[https://dcc.ligo.org/LIGO-D1100670/public|End Station ISC Electronics Wiring]]

Common Mode Servo Oscillation Issue

Common Mode Servoが発振している問題のまとめページ.

概要

2024/05の一連の測定から,Common Mode Servoの半分以上がMHzで発振していることがわかった.この問題への対処のため,測定結果・原因・対策などを以下にまとめる.

背景

  • 2024/05/09の測定により,Gr PDH Y のサーボ(S1605813)から28MHzの信号が出ていることがわかった.

  • 回路を持ち帰って調べたところ,同様の現象が再現できた.
  • 2024/05/10の測定の測定から,Gr PDH Y の入力にIQ demodulatorの出力が繋がっていると出ることがわかった.ケーブルを疑いBNCを交換(1m → 2m)すると28MHzでのピークは消えた.

  • その後の持ち帰った回路試験により,悪いのはケーブルではなくサーボ自身であることがわかった.サーボの入力段のdifferential driverが発振しやすいAD829を使っているため,入力の一方がサーボのGNDに落ちているとそこで発振する

  • 2024/05/14の測定により,交換したGr PDH Yも発振しており,ケーブルの長さを変えたことで周波数がずれた(28MHz→19MHz)だけであったことがわかった.

    • 坑内にインストールされた9台のサーボについて発振を調べたところ,9台中6台(Gr PDHX/Y, PLL X/Y, Summing node, CARM)が発振していることがわかった.

原因

詳細は霜出さんのレポートを参照.

発振の原因は,Common Mode Servoの初段のdifferential driverにある.帯域を広く取るためにAD829というオペアンプを使用しているが,このオペアンプは完全補償型ではなく発振しやすい.このため,differential driverの入力の一端がGNDに落ちていると発振してしまう.

KAGRAのCommon Mode Servoは基本的にはLIGOのデザインと大きな変更はないため,状況はLIGOにおいても同じはずである.しかし,LIGOでは(一部を除いて)Common Mode Servoの入力はdifferentialになっているためにこの問題は回避できていると思われる.一方,KAGRAではほとんどのCommon Mode Servoの入力がsingle endになっているため,入力の負極側がGNDに落ちている.入力信号のGNDとサーボのGNDがずれているならばおそらくこの問題は回避できるが,現状多くの回路はGNDが共通しているため,結果9台中6台(FIB X/YとIMC以外)が発振してしまっている.

(2024/05/16追記) その後の調査で,differentialの信号をBNCで入れても発振することがわかった.I/Q demodulatorのI/Q outをBNCの芯線を+signal,BNCのGND側を-signalにして入力した場合にも発振した.一方,single endで入れるにしても霜出さんのレポートのようにBNCのGND側がちゃんと回路のGNDに落ちていてシールドの機能を果たしていれば発振しない. Common Mode Servo同士の接続も確認した.ServoのSLOW OUT/FAST OUTのどちらでも,OUTを別のサーボのIN1/IN2に繋ぐと発振する.

各ボード詳細

Common Board Servo Board List

Gr PDH X/Y

現状

  • どちらもLSC0 rackにインストールされている.
  • 直前の回路はI/Q demodulatorであり,Front panelのImonをサーボに入力している.この入力はsingle endなので,発振する.
  • I/Q demodulatorにはdifferential endの信号もあり,Rear panelのDsub9ピンから出ている.現状この出力はAA chassisに繋がってデジタルに流れている.

LIGOの状態

  • LIGOではI/Q demodulatorの中身の構成がKAGRAと異なる.メインのdemodulator boardの後にBreakout boardがあり,そこでTNC出力でdifferential信号を出せるようにしている.これをCommon Mode Servoに繋ぐため,発振はおそらく起こらない.

対策

  • I/Q demodulatorの信号をdifferentialにしてBNC(or 2pin LEMO)でサーボに入れるようにする?

klog

  • klog 29446: Gr PDH Yでの28MHzピークの発見

  • klog 29456: IN1に繋がるケーブルの交換でピークが消えた(ように見えた)

  • klog 29503: ループアンテナでサーボ周辺を測定.Gr PDH Xで28MHz, Gr PDH Yで19MHzの発振

  • klog 29568: ループアンテナでサーボの出力周辺を測定.Gr PDH X/Yのどちらも50MHzの信号がある

PLL X/Y

現状

  • どちらもALS1 rackにインストールされている.
  • 直前の回路はPhase Frequency Discriminatorであり,Front panelのOutをサーボに入力している.富山大で作った回路なので回路図とPCBしかなく,シャーシの中身の構成は不明.
  • 出力の端子がSMAなので,おそらくsingle endだと思われる.そうするとPLL X/Yのサーボは発振する.→ PLL Xは28MHzで発振,PLL Yは見当たらない?
  • Phase Frequency DiscriminatorにはRear panelからDsub9ピンが出ている.この出力はAA chassisに繋がってデジタルに流れているので,おそらくdifferentialの信号を出していると思われる.
  • PFD → PLL Xは1mのBNC,PFD → PLL Yは2m以上のBNC.

LIGOの状態

  • LIGOではFrequency DiscriminatorはI/Q demodulatorほぼ同じ構成をしている.メインのfrequency discriminator boardの後にBreakout boardがあり,そこでTNC出力でdifferential信号を出せるようにしている.これをCommon Mode Servoに繋ぐため,発振はおそらく起こらない.

対策

  • Phase Frequency Discriminatorの信号をdifferentialにしてBNC(or 2pin LEMO)でサーボに入れるようにする?

klog

  • klog 29503: ループアンテナでサーボ周辺を測定.28MHz16MHzのピークを確認.

  • klog 29568: サーボの電源を1つずつ入れてループアンテナでサーボ周辺を測定.PLLXで28MHzのピークを確認.

Summing node

現状

  • ALS1 rackにインストールされている.
  • 直前の回路はLSC0 rackのGr PDH X/Yであり,各サーボのSLOW OUTがsingle endでSumming nodeの入力にBNCで入っている.
  • 28MHzの発振は確認できず,50MHzの大きなピークを発見.

LIGOの状態

  • LIGOではALS CARMは電気ではなく光で和をとっているの状況が大きく異なる.
  • LIGOにも「Summing Node」という名前の回路があり,CARMのCommon Mode Servoの直前に入っているが,中身は一般のCommon Mode Servoとは異なりBoosterなどを外した構成になっている.
  • LIGOのSumming Nodeは2chある.入力はI/Q demodulatorから2つ,Frequency Discriminatorから1つ,デジタルのDACから1つの計4つで,全てdifferential endになっている.

対策

  • TBD

klog

  • klog 29503: ループアンテナでサーボ周辺を測定.28MHz16MHzのピークを確認.

  • klog 29568: サーボの電源を1つずつ入れてループアンテナでサーボ周辺を測定.28MHzのピークはなく,50MHzに大きなピークがある.

CARM

現状

  • ALS1 rackにインストールされている.
  • 直前の回路はI/Q demodulator(IN1)とSumming node(IN2)であり,どちらもsingle endなので発振する.
  • 28MHzに発振を確認

LIGOの状態

  • LIGOではCARMサーボの直前はSumming Nodeの各chから来ている.
  • Summing nodeのSUM出力は通常のCommon Mode Servoと同じくsingle endになっている.なので,CARMサーボの入力はどちらもsingle endである.

対策

  • TBD

klog

  • klog 29503: ループアンテナでサーボ周辺を測定.28MHz16MHzのピークを確認.

  • klog 29568: サーボの電源を1つずつ入れてループアンテナでサーボ周辺を測定.28MHzのピークを確認.

FIB X/Y

現状

  • ALS0 rackにインストールされている.
  • 直前の回路はPSL room内のThorlabsのPDで,single endの信号がBNC出力になっている.
  • 回路は発振していない.考えられる理由としては,ThorlabsのPDはAC電源で動くためGNDレベルはACラインからきており,入力信号のGNDがサーボのGND(±18Vの中点)とずれていることがあげられる.今後調査するべき.した

  • IN1/IN2のGNDと回路のGNDが絶縁されている(>1MΩ)ので発振しない.

LIGOの状態

  • LIGOにはない?

対策

  • 発振していないなら特に必要ない?

klog

  • klog 29503: ループアンテナでサーボ周辺を測定.目立ったピークは出なかった.

  • klog 29568: IN1/IN2とOUT2のGND間の抵抗を測定.1MΩ以上の抵抗値なので絶縁されていることを確認.

IMC

現状

  • IOO0 rackにインストールされている.
  • 直前の回路はIMC REFLの復調信号(IN1)とCARMのFast OUT(IN2).復調はMini CircuitsのpassiveなRF mixer (とLowpass FIlter)でやっている.どちらもsingle end.
  • 回路は発振していないように見える.どちらもsingle endの信号で状況としては発振してもおかしくない.今後調査するべき.

LIGOの状態

  • LiGOのIMCサーボの入力はI/Q demodulator(IN1)とCARMのFast OUT(IN2).IN1の方はdifferentialになっているがIN2の方はsingle endのはず.

対策

  • 発振していないなら特に必要ない?

klog

  • klog 29503: ループアンテナでサーボ周辺を測定.目立ったピークは出なかった.

LIGOでの接続

Common Mode Servoの基本的な構造はKAGRAと変わらない(D0901781).ただし,KAGRAと違いほとんどの入力信号はdifferentialになっている(一部例外あり).

Gr PDH X/Y, PLL X/Y

LIGOのエンドステーションの配線はD1100670が詳しい. End Station ISC Electronics Wiring

"ALS Cavity Locking"がKAGRAでいうところのGr PDHに対応し,"ALS Laser Locking"がPLLに対応する.Gr PDHの直前の回路はI/Q demodulator,PLLの直前の回路はPhase/Frequency discriminatorになっている.

I/Q demod, PFD

LIGOのI/Q demodulatorはKAGRAのものよりも基板が追加で入っている(D1000181).I/Q demodulator本体(D0902745)はLIGOとKAGRAで共通だが,LIGOではI/Q demodulatorのdifferential output (I/Q)をDemodulator Breakout (D1000184)に接続し,フロントパネルからTNCでdifferentialな信号が出せるようになっている.

LIGOのPhase/Frequency discriminator(D1002476)はI/Q demodulatorとほとんど構造が同じで,メインの基板がI/Q demodulatorからPhase Frequency Discriminator(D1002471)に置き換わっているだけである.従って,フロントパネルからTNCでdifferentialな信号が出せるようになっている.

Summing node, CARM, IMC

センターエリアの配線はD1200666, D1900511に詳しい.

Meeting

TBU

Reference

LIGO Circuits

LIGO Wiring

KAGRA/Subgroups/MIF/AEL/CMSB/Oscillation (last edited 2024-05-31 22:59:32 by KentaroKomori)