光学ロスとPRC内パワーの関係

* TはITMの強度透過率

* ETMの強度透過率は5ppmを仮定

* PRC内で2%のロスを仮定(ITMでの吸収ロスを含む)

* PRM反射率はPRM-腕Cavityがcritical couplingする場合に1%の安全係数を加えたもの(rp2 = rarm2 + 2% + 1%)

* 入射パワーは宮川さんが計算した60Wを用いている。現在の目標は75W×PRG11=825Wである

PRC内パワーの上限

finesse

20ppm/mirr

35ppm/mirr

50ppm/mirr

目標を満たす上限

1528-1550 (T=0.004)

928W

606W

429W

23.8ppm

1026-1036 (T=0.006)

1190W

810W

588W

34.2ppm

772-778 (T=0.008)

1390W

976W

726W

43.2ppm

687-692 (T=0.009)

1470W

1050W

788W

47.4ppm

ITMの熱吸収

* PRC内パワーを825Wに固定する

* バルクの吸収は片道あたり20ppm/cm、合計で600ppm

* コーティングの吸収を0.1~1ppmとしたときの熱吸収を比較する

finesse

0.1ppm/coa

0.5ppm/coa

1ppm/coa

1528-1550 (T=0.004)

0.289W

0.454W

0.660W

1026-1036 (T=0.006)

0.285W

0.385W

0.523W

772-778 (T=0.008)

0.268W

0.351W

0.454W

687-692 (T=0.009)

0.266W

0.339W

0.431W

見解

二つの表を示したが、太字になっているところに注目していただきたい。

T=0.006とT=0.008が、BRSEとDRSEの感度を合わせて考えたときに同等の

価値をもつ場合、安全係数の違いがどれくらいあるかを太字部分が示している。

鏡の光学損失が20ppmならどちらでも問題ないが、40ppmになるとT=0.008の

方はぎりぎりよいが、T=0.006の方は想定したパワーを確保できずに感度悪化

をまねくことになる。同様に、冷却能力が0.5Wとすると(実際は1Wある)、

コーティングでの熱吸収が0.1ppmなら問題ないが、1ppmとなるとT=0.008

の方はぎりぎりよいが、T=0.006だと冷却しきれないことになる。

微妙な違いだが、フィネスが低い方が安全であることの一例である。

LCGT/Technical/lossandpower (last edited 2009-07-18 08:35:58 by KentaroSomiya)