常温での測定について
宮川さんの提案(09/05/12)~抜粋
>まず、目標感度(最終感度でもいいです)ですが、LCGTは冷やすという計画なので、
>AdLIGOに勝っている必要があると思います。予算獲得の面からも、冷やしているのに
>なんでAdLIGOに勝てないのと言われたら返す言葉がないからです。
>
>その上で、冷やすまでの戦略的な感度を「段階的に」考えるべきです。例えば最初は
>SR無しのPRFPMIでやり、次にSRを入れ、次に冷やす等です。冷やす場合と冷やさない
>場合では最適な帯域幅は違うはずです。単純に言えば熱雑音に支配される冷やさない
>場合はブロードで良く、冷やす場合は熱雑音に支配されないのでdetuneの方がいい
>と考えます。
>
>CLIOの経験からも、実際にはLCGTが冷やさないで動かす期間がまだ相当あるものと
>考えられます。恐らく冷やさないうちに観測というのも考えられるでしょう。なので
>それぞれの段階において、もっと具体的には、何年までにはこのような光学設計で
>動かし、目標の帯域幅及び感度を確立し観測をして、次の何年までにまた別の光学設計
>でやるというようなより戦略的、段階的な計画を立て、それに応じた干渉計の帯域幅
>を考えるべきだと思います。
常温での感度
LCGTはサファイア鏡を用いる。サファイアは常温で熱伝導率が高いため、基材の
熱弾性雑音が常温では感度を制限する。常温LCGTの感度は下図左のようになる。
中性子連星の観測レンジはSN=10として低温のBRSE(DC)が210Mpcであるのに
対して、常温では130Mpcまで落ち込む。この状態でどれだけの期間、観測を行なう
かは、その時点でAdLIGOがどこまで感度を出しているかなどのファクターを考慮して
決めることになるだろう。
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